香辛料

特有の香りを持ち、料理にひとさじ入れるだけで風味を変える力を持つスパイス。世界には100種類以上もあるといわれており、食欲増進や殺菌、消化促進などさまざまな効果があります。

唐辛子

唐辛子の辛さは、カプサイシン類と呼ばれる辛み成分によるものです。カプサイシン類というのは主に下記の5種類を指します。

カプサイシン
ジヒドロカプサイシン
ノルジヒドロカプサイシン
ホモカプサイシン
ホモジヒドロカプサイシン

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血流改善

唐辛子に多く含まれるカプサイシンには、代謝をよくして体を温める効果があります。体が温められると血管が拡張する為、血行促進につながります。唐辛子成分の入った温湿布なども、同様の働きを持っています。また、血流を良くするため、むくみの改善にもつながります。

冷え性改善

唐辛子を食べるとポカポカと体が温かくなります。これはカプサイシンの効果のひとつ。カプサイシンを摂取することが脳神経に作用し体を温めてくれます。血行促進作用がある為、一時的に体温を上げるのみならず、抜本的な冷え性改善にもつながります。

美肌効果

ビタミンA、ビタミンE、ビタミンCが豊富に含まれる唐辛子。これら成分には、活性化酸素の増加を抑える働き、抗酸化作用も。加えて、新陳代謝を高めるカプサイシンの効果は、皮脂の分泌を調整する働きがあります。抗酸化作用と皮脂の酸化を防ぐ働きとがと相まって、肌をキレイにする効果が期待できます。

疲労回復

唐辛子に含まれるビタミンE。細胞の酸化を防ぎ、たまった疲労物質の排出を促す効果があります。さらにカプサイシンの効能により、新陳代謝を高めることで、疲労回復や疲れにくい体づくりをサポートしてくれます。

脂肪燃焼

カプサイシンを摂取する事によりアドレナリンが分泌されます。アドレナリンが分泌されると脂肪を分解する酵素「リパーゼ」が働き、脂肪が分解されます。そして、分解された脂肪酸はエネルギーとして燃焼されます。また、脂肪の分解と併せてコレステロール値の上昇を抑えてくれる効果も。

食欲増進

少量のカプサイシンは胃を適度に刺激し、胃液や唾液の分泌を活発にしてくれます。この働きが食欲増進につながります。

花椒

花椒(オワジャオ)は日本の一般家庭ではあまり使われませんが、中国ではごく普通に使われている香辛料です。花椒は中華料理には絶対なくてはならないスパイスとして、中国のどの家庭にも必ず用意してある調味料です。四川料理の代表とも言われる麻婆豆腐の「麻」は、実は花椒の「役目」です。唐辛子の辛味と花椒の舌がしびれるほどのの感覚は麻婆豆腐のおいしさを生み出す重要な条件です。

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デトックス

新陳代謝を高め、体に溜まった老廃物や毒素を排出させる手助けをしてくれます。このデトックス効果には、糖尿病や尿路などからの感染病を防ぐ効果があります。

ポジティブ効果

辛味の味覚は「痛覚」に分類される為、それを抑制するために分泌されるのが「βエンドルフィン」。「βエンドルフィン」にはいくつか効果があり、痛みを除いて幸福感を得る事ができる点。「βエンドルフィン」は神経物質でもあり、脳の神経回路を変えて脳内活動をポジティブにする作用があると言います。

健胃作用

胃を適度に刺激する効果がある為、食欲不振や消化不良を改善し胃腸の機能を向上させるとともに、高い殺菌効果に加え体の冷えを防ぐことで下痢や吐き気を抑えてくれる効果があります。

ホルモンバランス

花椒にはホルモンのバランスをはかる作用があり、子宮出血や下り物の治療に使われています。また、断乳や卒乳の時期には花椒を煎じて飲むことで、乳の分泌が抑制され、乳房の張りがなくなると言われます。

減塩・減糖

山椒の辛み成分が舌を刺激することで、味覚が敏感になるので少量の塩や砂糖でも味がわかるようになり減塩・減糖しても食事がおいしく感じられます。

消炎鎮痛効果

花椒を口にしたときの痺れるような感覚は「麻味(マーウェイ)」と言われますが、薬用効果としても鎮痛や麻酔に利用されています。昔は大量の花椒を局所麻酔として使われ、現在でも歯が痛いときに花椒を一粒乗せて噛むと痛みが和らぐと言われます。